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2017.03/01(Wed)

転機 ②

太田は、いつにも増して早食いだった。

南部も食べるのは早い方だが、今日の太田には負ける。
あっという間にプレートの食事を平らげると、セルフサービスのコーヒー入れてきた。

「南部。さっさと食べろよ。」
「お前が早すぎるんだよ。」

南部は、具のないスパゲッティをフォークにまきつけながら、隣に座ってコーヒーをすする太田に目くばせした。
太田がそれを察して、南部に顔を寄せてくる。
「何だよ。南部?」
南部は、声を落した。
「どうなってんの?こいつら。」

太田は、さりげなく周りを見回して、ああ、と頷いて南部を見た。
「この、テーブルごとに色分けされた状況ね。」
「何で、航海班のやつら、かたまって座ってるんだよ。」
しかし、太田は、まるで人ごとのようにシレっとしている。
「さあね。そんな気分なんじゃないの?」
「馬鹿言えよ!そんなわけないだろ。」
「だけどさ、それを言うなら、戦闘班のやつらだって同じだろ。反対側に、かたまってるじゃないか。」
「だから、そのわけを聞いてるんじゃないか。」

南部も食べ終わったプレートを下げると、コーヒーを片手に戻ってきた。
二人のヒソヒソ話は続く。

「だいたい、島と古代が悪いんだよ。おおっぴらに殴り合いなんかするから、こんなおかしな事になるんだ。」
「まあ、当の二人はもうとっくに仲直りしたみたいだけど?」
「それだよ。二人とも、班長の自覚がなさすぎるんだ。自分たちが大騒ぎしたら、周りの班員がどうなるかなんて、全然頭にないんだから。」
太田は、声のトーンこそ落してはいるが、その口調には批判の色がありありと出ている。
南部は、同僚のふくれっ面が面白かった。
「まあね。古代が喧嘩っ早いのは昔からだけど、最近は島もひどくなってきたよなあ。」
「古代に感化されたんじゃないの?」
南部は思わず、ぷっとふきだした。
「ははっ。島が古代に感化されたって!?太田、お前わかってないね。」
「何が?」
太田は、不服そうに聞き返した。

「あの二人、最初から似た者同士だろ。」
南部は、コーヒーを口に含んで、ゆっくりと飲み下した。
太田は、意外そうな顔をしている。
「そうかな・・・?」
「そうさ。島だって、一旦こうと決めたら、絶対に譲らないだろう?古代もそう。だから、二人はぶつかるんだよ。」
南部は、残りのコーヒーを飲みほして立ち上がった。
「とにかく、ここを出ないか?なんか、しゃべり辛くって堪らない。」

二人は、相変わらずおかしな空気の食堂を後にした。
双方の班員の視線を背中に感じながら・・・。
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