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2009.10/20(Tue)

青春の影 ④

土門が訳のわからないことを言っている。
「潜望鏡を見たんです!」

─はあ?潜望鏡?
太田は、思わず振り返った。

案の定、土門のやつ、相原に怒鳴られている。確かに、潜望鏡の下はどうなっているというんだ。相原の言う通り、ここは宇宙空間なんだ。

「異次元空間にに潜んでいるのでは?」

─はあ?異次元空間?土門のやつ、また、相原に怒鳴られるぞ。

しかし、この土門の突拍子もない話に、真田は何かひらめいたようだった。
「ワープしてみよう。何か、反応があるかも知れない。」
そして、こんなことまで付け加えた。
「異次元に潜む敵を探知するには、亜空間ソナーを使うのが一番だ。」

─亜空間ソナー?
太田は、こんなことを、こともなげに言ってのける真田に、今更ながら、驚いた。

しかし、太田は、もう振り返らなかった。
ワープするのなら、ワープアウト地点の計算に入らなければならない。しかも、事態は急を要していた。予想通り、島から、ワープ計算に入るよう指示が飛ぶ。
それに、異次元だ、亜空間だ、なんていわれても、自分には何の事だかさっぱりわからない。
とにかく、今は、自分のやるべきことをこなすことに集中するべきだ。

土門は、そのまま第一艦橋に残るよう、言い渡された。
太田は、興奮で上気しているであろう土門の顔を想像した。

─若いな・・・。
太田は、新人の熱い雰囲気を背中に感じながら、黙々と職務をこなした。
─土門にとっては、古代の隣に座ることは憧れなんだろうな・・・。

太田は、一瞬、作業の手を止めた。

─土門。それが、どんな意味をもつのか、分かってるのか・・・?古代の、後継者になる覚悟がお前にあるのか?

太田の脳裏に、不意に、苦い記憶が蘇る。戦いの記憶・・・自分たちは、戦い続けている。青春と呼べる年月のほとんどを費やして・・・。

─そんな自覚、あるわけないか。俺たちだって、訳もわからないうちに、階級だけが上がったんだっけ。


「ワープ30秒前。」
古代の、張りのある声が、全艦に響き渡った。

fin



【More・・・】

 
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