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2009.09/29(Tue)

異変 ⑥

南部が倒れてから、3日が過ぎようとしていた。
次第に、艦内に動揺が広がっているようだった。

古代と相原は、食堂からの帰りに、通路で溜まって話し込む、砲術班の新人のグループを見かけた。

「どうした?」
相原はさりげなく声をかける。
「あっ、いえ。何でもありません。」
彼等は直立不動で、敬礼した。
「何でもないんなら、持ち場に戻れよ。」
「はいっ。」

相原の穏やかな口調とは対照的に、新人たちは蜘蛛の子を散らすように走って行った。

相原は肩をすくめた。
「古代。」
相原も、二人きりの時は呼び捨てだ。
「南部の復帰の見通しは?」
「まだ、何とも・・・。」
古代のあいまいな返事に、相原は表情を曇らせた。
「まだ、そんなに悪いのか?」
「いや、随分と良くなってるよ。」

しかし、そういう古代の声は、沈んでいた。

幸い、今のところ、ガルマン帝国の艦隊には遭遇せずに済んでいるが、この穏やかな日々がいつまでも続く筈もなかった。銀河系の中心へ向かう航海は、戦いの中心へ向かうことでもあった。

しかも、結局、砲術長の代理は立てていなかった。当面は古代が、また、一旦ことが起これば坂巻あたりが砲術管制を仕切ることになるのだろうが、古代は、艦長として、その点もはっきりさせてはいなかった。

「良くなっているんなら、何で復帰の見通しが立たないんだ?」
「ちょっと、気になることがあってな・・・。」
「気になることって?」

古代は一瞬立ち止まった。
そして、少し困ったような顔で相原を見上げた。
「相原。少し、時間あるか?」

相原は、黙って、古代の後についていった。



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